Q&A

Q1. 保育園の「認可」「認可外」ってどういうこと?

認可は保育園の「安心マーク」
認可保育園とは、国が定めている許可基準をクリアして、国や自治体(都道府県、市区町村)から出る運営費を受けて保育を行っている保育園のことです。何かが足りなくて許可基準をクリアできなかったり、クリアできていても市区町村の行政の都合から認可が下りなかった園は認可外保育園と呼ばれています。

認可保育園について主な特徴を挙げるとすれば、次のようになります。

  • 公立(市区町村直営、公設民営)と私立(社会福祉法人立、その他の民間事業者立)がある。
  • 児童福祉法24条により、市区町村の責任で保育事業を行っている。
  • 申し込みや保育料の支払いは市区町村にする。
  • 「子どもを預ける必要があること」(両親とも働いているなど)が入園のための要件で、待機児(空き待ちをしている児童)が多い場合は、子どもを預ける必要度が高い家庭の入園が優先される。
  • 保育料が所得に応じて軽減される。
  • 基準に沿った内容や、人員で保育を行えるように運営費が出されているので、おおむね保育体制が整っている。

Q2. 公立と私立とではどう違う?

認可保育園には、公立と私立があります。

公立は市区町村直営の保育園です。私立は大半が社会福祉法人の運営ですが、2000年から株式会社、NPOなどの経営も認められました。
公立も私立も準拠する最低基準は同じです。また、同市区町村内であれば保育料も同じです。入園の決定も市区町村が行います。
それぞれの主な特徴は以下のようになります。

均質な保育を提供する公立

公立保育園は、市区町村が設置しているので、設備や建物が整っているところが多いのが特徴です。職員は公務員で、同じ市区町村の保育園の間で人事異動があります。そのため、公立は保育のやり方や決まりごとに関して園ごとによる違いが少ないと言えます。

職員が公務員ということで、労働条件が良い分、ゆとりある保育ができるという長所が活かされている園もありますが、臨機応変な対応が苦手という短所が出てしまっている園もあります。民間に比べると、全体的にベテラン保育士が多いのも公立の特色と言えます。

市区町村が設置して、運営を民間に委託する「公設民営園」もあります。

個性いろいろ私立

認可の私立保育園は、市区町村の保育事業を委託されて行っている立場ですから、認可保育園の基準にあった保育をすることが義務付けられており、市区町村の監査も受けています。

しかし、保育内容や雰囲気は、園長や経営者のカラーが出ていて、それぞれに個性があります。
意欲的な保育内容や、地域支援事業などを行って人気の高い私立保育園もたくさんある反面、ワンマン園長が一方的な方針で運営しているような園もあり、公立に比べると質の差があります。
また、自治体独自の補助金が少なく、人件費にゆとりがない地域では、保育士の平均年齢が低くなりがちであることも私立園の特徴です。

0才児保育や延長保育は私立の方が公立よりも実施率が高く、日常の保育に関しても私立の方が何かと融通が効きやすい傾向があります。

Q3. 受け入れ月齢・年齢は?

保育園に入園できる月齢・年齢は園によって違います。
保育園に入園できる月齢・年齢つまり「受け入れ年齢」は園によって違います。産休明け(生後2ヶ月)からという園も増えていて、都市部では生後6ヶ月くらいからが多くなっていますが、1才からという保育園もあります。園ごとの受け入れ年齢は市区町村役場が配布している保育案内や、インターネットでもわかります。
許可外保育園や、保育ママは、産休明けから預かっていることが多くなっています。復職の時受け入れ年齢に達していなかったり、年度途中で満員だったりして許可保育園に入れられなかったという人たちが、次の3月まで(あるいは2~3才の3月まで)認可外保育園や保育ママに預けるというケースが多く見られます。

注意したいこと4月1日時点での年齢

学校と同じように保育園の1年も4月が切り目。すなわち4月1日時点での子どもの年齢がその子の3月までの1年間のクラスになるということです。(ただし、地域、園によっては定員やクラス分けを年齢別にしていないところもある。)例えば4月2日生まれで4月8日が入園式という場合でも、「4月1日の時点で0才の子どもは0才児扱いとされることが多いので、クラスに別に欠員募集がされるときには要注意です。

Q4. 4月じゃなければ入れないの?

幼稚園も小学校も4月に入園・入学ですが、保育園は空きさえあればいつでも入れます。しかし・・・

随時入園受付はしているが・・・

認可保育園は毎月入園を受け付けています。前月の半ばまでに申し込めば、翌月の1日から入園できるというのが原則です。
ところが最近、入園希望者が増え、都市部では「いつでも入れる」という状況ではなくなりました。定員が満員になると、申し込んでも待機(空きが出るまで待つこと)になってしまいます。
保育園も3月末に年長児が卒園し、4月にクラスの進級があります。そのとき0才児はほぼ定員全部、1才児以上のクラスは定員が増える分の募集がありますので、4月は1年のうちで最も保育園に入りやすい時期なのです。そこで、保育園入園激戦区では、「入園は4月を逃すな!」が常識になっています。

Q5. 子ども・子育て支援新制度って?

平成27年4月から開始された制度です。
国が考えた少子化対策の新制度のことです。基本となる制度ですが、詳細についてはそれぞれの自治体の保育状況によって特色があります。まだまだ、改善点があります。
具体的には待機児童が多い自治体では育児休業をとると現在入園している2才児までの兄・姉は保育の必要性がないと認められ、退園しなくてはいけない場合があります。
逆に、待機児童がいない自治体では保護者の方がこれから仕事をする予定であれば入園することができます。